楽しい時間でつくった物には楽しい体験が残るのです

自分で柄をつけたグラス

写真は3年前にマキノの「ミネモリサンチのお花見パーティー」というイベントに参加した時に、そこで開かれていたワークショップで作ったものです。

ハンドグラヴィールという技法で、ガラスの表面を削って柄をつけました。

ワークショップに参加するという事は先に決めて申し込んで行ったのですが、事前にデザインを考える事なく、その場でグラスにペンで下描きをして、その上を電動器具でなぞるようにして柄をつけました。

初めてやってみる技法というのは、とても楽しいものですし、この時につくったものだというのは、これを使うたびにその日の楽しさがよみがえって来ます。

この日のイベントには、私は1人で参加したのです。

知り合いもいないところへ、そして他の方は皆さまお知り合いらしいところへ、更に車がなければ行くのが少々難しいところへ、「行ってみたい」という気持ちだけで飛び込んでみました。

(この年は私にとってそういう事を「やってみる」時間でした。OTTAVAのイベントなども、「行ってみたい」という気持ちに従って、けっこうな無理をして飛び込んでみていました。今はその熱は落ち着いておりますが・・・)

知り合いが誰もいないところで、自然が美しい場所で、美味しいお料理が次々と出来上がってくるものを自分でよそっては、隅っこでひっそりと頂いておりました。

その姿を気の毒に思われたのか(笑)、女性のグループの方が声をかけてくださって、その後はご一緒させて頂いたのです。

何故かあっという間に気持ちが通じて、私はグループの中に溶け込んでしまって、一緒にイチゴを買いに行ったり、わいわいと賑やかにお話をしては一緒に爆笑するまでになりました。

主催者のご主人から、「あら、一緒のグループでしたっけ??お1人で来られてませんでしたっけ???」と驚かれるほどでした。

楽しい時間を一緒に過ごさせて頂いて、最寄の駅まで車で送って頂いて、「ありがとうございました~」とお別れして電車に乗ってから、気がついたのです。

「皆さまのお名前を伺わなかった!私も名乗らなかった!!!」と。

うかつにも程がありますが、その場を共に囲んで、気持ちが通じてしまったら、その人がどういう人なのか、名前も職業も、特に訊く必要がなくなります。人と人の心が通じるというのは、そういう事だと思います。

私はこういう体験が時々あります。こういう一期一会が、とても心の栄養になるところがあるのです。(でも次にお会いしたいという事もありますから、きちんと名乗った方が良いですよね・・・)

このグラスを出してきて使うたびに、その日の楽しかった記憶が呼び起こされて、幸せな気持ちになります。

初めて会った人と楽しい時間を過ごせて、その時間を思い出せるものが手元に残っている。

あつかましい願いかもしれませんが、ツバメ堂のワークショップも、そういう時間にしたいのです。ここで作ったものを後日使われる時に「ああ楽しかったな♪」と思い出せる、そんなものになればと願っています。

型染ワークショップ